「冷凍三種って独学でも合格できる?」
「実際に勉強時間はどのくらい必要?」
そんな疑問をお持ちの方へ。
この記事では、約10年ぶりの勉強でも一発合格できた筆者の実体験をもとに、第三種冷凍機械責任者(通称:冷凍三種)の勉強法や合格までのプロセスを詳しく解説しています。
使用した教材、勉強時間、試験本番の感触、効果があった勉強法や反省点まで、「これから受験する方の知りたい!」にとことん寄り添った内容になっています。
「これから受けてみようかな」と考えている初心者の方も、「勉強のやり方が不安…」という方も、ぜひ参考にしてみてください!
目次
🎯 なぜ三冷を受験しようと思ったのか?私のリアルな動機
私が冷凍機械責任者(三冷)を受験しようと思ったきっかけは以下の2つです👇
- コロナ禍
- 実務に活かせる知識習得
🏠 コロナ禍の時間が私にくれた「学び直し」のチャンス
私が第三種冷凍機械責任者(いわゆる「三冷」)の勉強を始めたのは2020年。当時はコロナ禍で外出もままならず、家で過ごす時間が圧倒的に増えました。
ふと、「この時間を何かに使えないか?」と思ったのがきっかけです。
🔧 実務に直結+将来のステップアップも見据えて
私は普段、電気機器メーカーで電気回路の設計業務に携わっています。
業務の中で空調機器に触れる機会も多く、冷凍サイクルや冷媒の知識があるともっと理解が深まるのでは?と感じていました。
そんなときに出会ったのが、この「第三種冷凍機械責任者」でした。
調べてみると、学んだ知識が実務にも活かせそうで、国家資格で信頼性も高い。しかも、独学でも狙えそうなレベル感。
「これはちょうどいいかも」と思い、参考書を購入しました。
実際は今の会社に入社した2010年頃にこの資格を取ってみようかな、と参考書を購入し、途中まで勉強したものの挫折しました(笑)それから10年が経ちもう一度挑戦してみようかな、と新しい参考書を購入しました。
実は、将来的には電験三種にも挑戦したいという目標があったのですが、最後に試験勉強をしたのは10年前。
いきなり電験三種はハードルが高いと感じたので、まずはこの三冷で「試験勉強のリハビリ」をしようという気持ちもありました。
📚 合格者が実践した冷凍三種の勉強方法(合格までのステップ)
三冷に合格するために、私は以下の3ステップで勉強を進めました。
順番に取り組むことで、知識の定着や試験対策がスムーズに進んだと思います。
- 参考書で基礎をじっくり固める
- 模擬試験で本番レベルを体感
- 暗記ノートで知識を最終仕上げ!
🧱 STEP1:参考書で基礎をじっくり固める
まず手をつけたのは、U-CANの
📘**『第三種冷凍機械責任者 合格テキスト&問題集』**
この一冊で基礎から問題演習までしっかり対応できたので、ほかの教材には手を出さず、これ一冊に絞って進めました。
✅ 私がやった学習サイクル
- 各章の本文を読み、内容をざっくり把握
- 章末の確認問題を解く
- 解説を読み込み、理解を深める
- 学んだ内容を翌日と1週間後に復習(←保安管理技術だけ徹底)
ただ正直なところ、法令の復習までは手が回らず、そちらは読みっぱなしで進んでしまいました。
しかも、毎日ガッツリ勉強していたわけではなかったので、参考書1周するのに2ヶ月半ほどかかってしまいました。
でも、この「ダラダラでも1周やりきる」ことが、次のステップへの土台になったと思っています。
📝 STEP2:模擬試験で本番レベルを体感
参考書を一通り終えたあとは、巻末についていた**模擬試験(予想問題2回分)**で力試しをしました。
📊 模試の結果(1回目)
- 保安管理技術:9/15(60%)
- 法令:13/20(65%)
※合格ラインはそれぞれ60%以上
ギリギリとはいえ、なんとか基準はクリアできていたので、**「これはあとひと踏ん張りで合格いけるかも!」**と自信になりました。
ただ、残念ながら時間が足りず、2回目の模試には手が回らず未実施です…。
🧠 STEP3:暗記ノートで知識の最終仕上げ!
模試で合格点に届いたとはいえ、知識の定着にはまだ不安がありました。
そこで最後の仕上げとして、自分だけの**「暗記ノート」**を作成。
✅ 暗記ノートの作り方
- 参考書をもう一度ざっと読み直す
- 覚えにくい箇所・混乱しやすいポイントをピックアップ
- 左ページに「問題」、右ページに「答え」を書く形式(Q&A方式)
- 直前期に答えを隠して自分で再現できるかチェック!
たとえば、こんな風に作っていました👇
- 左ページ:凝縮負荷の求め方は?
- 右ページ:冷凍能力 + 圧縮機駆動の軸動力
……といった感じで、試験当日に頭から引き出せるように、シンプルに&繰り返し確認できる形にまとめました。
残念ながら、当時のノートは紛失してしまいましたが、自分なりにまとめることで記憶にも定着しやすく、精神的にも安心材料になりました。
⏱️ 実際どうだった?私の三冷(冷凍三種)勉強時間
試験日だった2020年11月8日から逆算して、勉強を始めたのは8月8日。
つまり、準備期間はちょうど3か月間でした。
学生時代ぶり、約10年ぶりの試験勉強ということもあり、
「今回は早めに始めよう」と思っていたんですが……正直、思うようには進みませんでした。
📉 実際のところ、こんな感じでした…
- 最初の1〜2ヶ月は、参考書をとりあえず1周進めるだけ
- 平日は仕事でクタクタ、休日はダラダラしてしまう日も多かったです
- 10月くらいからようやくエンジンがかかり始め、本腰を入れたのは直前の1ヶ月間!
「3か月で準備した」と言いつつ、実質的に集中して勉強できたのは最後の1か月というのが本音です。
📆 実際どれくらいやった?時期別の勉強時間まとめ
当時、細かく勉強時間を記録していたわけではないのですが、体感ではこんなペースでした。
時期 | 平均的な勉強時間 |
---|---|
平日 | 約1時間/日(気分次第でゼロの日も…) |
休日 | 約1〜2時間/日(やる気があれば) |
直前期(試験1か月前〜) | 土日は2〜3時間、平日は1~2時間くらい |
トータルで見ると、全体で60〜100時間くらいかなと思います。
波がありつつもジワジワ積み上げた感じでしたが、最終的には直前期に詰め込みました(笑)
💬 勉強時間についての振り返り
- 3か月前から取りかかって正解だった(余裕を持ってスタートできた)
- ただし、実際にはモチベーションが保てずペースが遅くなった
- 直前の1か月でスイッチが入ったのが勝因かも?
これから受ける方には、「早く始めておいて損はないけど、結局やる気スイッチが入る時期が勝負」というのを伝えたいです。
📊 自己採点&当日の感触は?リアルな試験結果を公開!
2020年度(令和2年度)の冷凍三種試験を終えて、
公式解答で自己採点をした結果と、実際に試験を受けて感じたことを振り返ってみたいと思います。
合格点にギリギリ届いた科目もあり、合格発表までは正直ドキドキでした…。
📋 実際の得点は?自己採点の内訳と合格ライン
科目 | 正答数 | 正答率 | 判定(合格基準) |
---|---|---|---|
保安管理技術 | 9/15問 | 60% | ◎ 合格(60%以上) |
法令 | 16/20問 | 80% | ◎ 合格(60%以上) |
📌 試験当日の手応えと反省点|冷静に振り返ってみた結果
🔧 保安管理技術
解いてる最中は「まぁまぁいけたかも」という手応えはあったものの、終わってから振り返ると、「問題文が微妙な一単語の違いで、あれ?よく読めば解けたな…」という問題が2〜3問ありました。つまり、完全にケアレスミスで悔しいです。自己採点では**ギリギリの60%**だったので、マークミスがあったらアウト。合格発表まではモヤモヤしてました。
📚 法令
法令は比較的スムーズに解けました。見覚えのある問題が多く、事前に勉強した通りの内容が出てきた印象。自己採点も16/20問で80%と、こちらは余裕を持って合格点クリアできました。
💬 振り返って思うこと
法令は暗記中心なので、繰り返し学習で記憶を定着させておけば安定して点が取れる科目だと思います。
保安管理技術はひっかけ問題や「よく読めば解ける」問題が多く、試験中の集中力がカギだと痛感しました。
📉 過去最低の合格率!?令和2年度冷凍三種は超難関だった
冷凍三種の合格率は、毎年けっこうばらつきがあります。
一般的には30〜40%前後が多いのですが、私が受験した**令和2年度(2020年)**は、なんと…
合格率:18.3%
過去最も低い合格率だったそうです。
中でも「保安管理技術」が難化した年だったようで、SNSやネットの受験者の声を見ても「今回は難しすぎた」といった声が多く見られました。
🧊 ギリギリでも合格できたことに意味がある!
私自身、保安管理技術は自己採点でギリギリ60%ぴったり。
試験後は「これはちょっと危ないかも…」と不安で仕方なかったのですが、なんとか合格できて本当にホッとしました。
結果的に、過去最難関と言われる年に合格できたというのは、今でも少し誇らしい思い出です。
📊 冷凍三種の過去5年の合格率まとめ
年度(実施年) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和5年度(2023) | 7,891人 | 3,146人 | 39.9% |
令和4年度(2022) | 8,305人 | 1,890人 | 22.8% |
令和3年度(2021) | 9,858人 | 3,996人 | 40.5% |
令和2年度(2020) | 7,541人 | 1,383人 | 18.3% |
令和元年度(2019) | 7,908人 | 2,565人 | 32.4% |
🔍 補足
- 冷凍三種は年度ごとに難易度の波があり、年度によって合格率が10%以上変動することもあります。
- 令和2年度(2020)は特に保安管理技術の問題が難化し、合格率が20%を切る異例の事態となりました。
🌟 実際に「効いた!」と感じた勉強法
冷凍三種に合格するまでの勉強法の中で、「これは本当にやって良かった」と感じたのが、暗記ノートの作成でした。
やり方はこんな感じです👇
- 参考書を読みながら「ここ覚えるの苦手だな」と思う部分をピックアップ
- ノートの左ページに【問題形式で書く】(例:「凝縮負荷の求め方は?」)
- 右ページに【答えを書く】(例:「冷凍能力+圧縮機軸動力」)
- ノートをめくりながら、自分にクイズ形式で出題して暗記
この方法を使うことで、記憶がかなり定着しました。
「答えを隠して、思い出す」だけの作業でも意外と侮れません。
🔁 今だから言える「やっておけばよかったこと」
📚 過去問を解くべきだった!
振り返って一番の反省点は、過去問題集を使わなかったことです。
当時はまだ資格勉強に慣れておらず、
- 過去問の重要性をよく知らなかった
- 試験まで時間があまりなかった
- 模擬試験が参考書に付いていたので、それで十分かと思った
という理由で、参考書と模擬試験だけの勉強にとどまりました。
冷凍三種は「似たような内容の問題が何度も出る」試験なので、過去問演習こそが最も効率の良い対策だったということです。
💡 とはいえ…
結果として私は、暗記ノートでのアウトプットに力を入れたことで、過去問なしでも一発合格できました。
ただ、もし次に誰かにアドバイスするなら、「過去問をしっかりやること」と伝えると思います。
✅ この記事のまとめ|冷凍三種は初心者でも合格できる!
この記事では、私が**第三種冷凍機械責任者(冷凍三種)**に合格するまでの勉強法や試験当日の所感を、実体験ベースでお伝えしました。
振り返ると、以下のポイントが合格のカギでした👇
🎯 私が実践した合格のポイント
- 約3か月前から準備開始(実質集中したのはラスト1か月)
- 使用したのはU-CANのテキスト&模擬試験
- アウトプット重視!暗記ノートが記憶定着に抜群の効果
- 試験本番も落ち着いて臨めたが、ケアレスミスには要注意
- 過去問演習をしていなかったのが唯一の反省点
📉 令和2年度は過去最難関の合格率!
私が受験した年(2020年度)は、合格率が**18.3%**と過去最低レベル。
中でも「保安管理技術」の難易度が高く、実際に自己採点でもギリギリでしたが、正しい準備と対策で突破できたのは大きな自信になりました。
🔰 これから受験する方へメッセージ
冷凍三種は決して簡単な試験ではありませんが、「試験慣れしていない人」「文系出身の人」「初めての資格チャレンジ」の方でも、正しい勉強法と継続力があれば十分に合格を狙えます。
とくに私が実感したのは…
📂 インプットだけでなく、アウトプットを意識した学習が合格への近道!
少しでもこの記事が、これから受験される皆さんのヒントや励みになれば嬉しいです!