「電験二種の一次試験は合格したけど…二次試験まであと3ヶ月しかない。正直、何から手をつけていいのか分からない」
そんな悩みを抱えていませんか?
電験二種の二次試験は範囲が広く、難易度も非常に高いため、3ヶ月という短期間で合格を目指すのは簡単ではありません。
私自身も、令和5年度に一次試験に一発合格した後、2ヶ月半という限られた時間で挑みましたが、結果は不合格。
そこから1年間かけて勉強し直し、令和6年度にリベンジ合格しました。
この経験をもとに、一次試験後の“3ヶ月間でどうすれば合格できるのか”を真剣に考え、実行可能な戦略に落とし込んだ内容をこの記事で紹介します。
この記事は、次のような方におすすめです👇
試験までの限られた時間を最大限に活かすために、やるべきこと・やらなくていいことを整理し、勉強の“選択と集中”を明確にします。
「王道のやり方」では間に合わない今だからこそ、戦略的に割り切ることが合格のカギです。
今回紹介する勉強法は二次試験の準備をしていない状態で一次試験に合格してしまった人向けです。3ヶ月で合格できるかは運の要素も大きく、2回あるチャンスの1回目を「ワンチャン合格」狙う戦略です。できれば二次試験は時間をかけて対策を行うことをおすすめします。
目次
👹 3ヶ月で二次試験!?電験二種の“鬼スケジュール”にどう挑むか
電験二種の二次試験は、一次試験終了からわずか約3ヶ月後。
しかも記述式で範囲も広く、難易度も非常に高い試験です。
正直、王道の勉強法ではとても間に合いません。
私自身、令和5年度に一次試験に一発合格した勢いで、残り約2ヵ月半の準備期間で二次試験に挑戦しましたが…結果は全く歯が立ちませんでした。
🔥この経験からわかったこと
- 3ヶ月で合格するのは相当厳しい
→ 実際に合格している人もいますが、地頭が良いか、運も味方したのではと思います。(かなりレアケース) - 「一次に受かったから勢いでいける」は通用しない
→ 二次は高難度&記述。理解だけでなく充分な問題演習と「書ける」練習が必要。 - 戦略的に準備しないと時間が足りない
→ 出題傾向を押さえた「捨て問戦略」や「頻出テーマの特化学習」が必須。
この経験を通じて痛感したのは、「短期間で合格するには戦略が全て」ということです。
🎯 短期合格を狙うための4つの逆転戦略
ここでは、もし今の自分が「また3ヶ月で受かるしかない状況」になったとしたら、どんな方法をとるか?
という視点で、現実的に合格を狙うための4つの戦略を紹介します。
正直、運の要素も大きいので「おすすめ!」とは言いにくいですが、
「せっかく一次に合格したから、1回目も全力でぶつかりたい!」という方に向けて書いています。
🎯 短期合格を狙うための戦略
- まずは計算問題を極める
- あえて捨てる!時間がない人の「割り切り勉強術」
- 難問・奇問はスルー!典型問題の徹底攻略を
- 記述力を磨け!公式解答で“書き方”を学ぶ
🔢 【戦略①】まずは計算問題を極める
電験二種の二次試験では、論説と計算の2タイプの問題が出題されますが、私が最も有効だと感じたのは「計算問題に特化すること」です。
⚙️ 機械制御は計算に特化でOK
- 論説問題はほとんど出題されません。
- 計算問題対策に集中できる。
⚡ 電力管理は計算と論説が半々(やや論説寄りの傾向)
- 計算は過去問の類題が多く、パターンを押さえれば完答できる可能性あり。
- 論説は知識重視で、完答は難しく部分点狙いが現実的。参考書に載っていない内容も出題され、実務経験者が有利。
私の場合、令和5年度の受験では計算問題に全振りしましたが、全く歯が立たず、逆に論説のほうが書けたという結果に。
それでも令和6年度では、計算問題も論説もバランスよく対策し、計算はほぼ完答、論説はある程度部分点が取れるレベルまで持っていけました。
以上の私の経験から以下のことが言えます👇
🔚 結論
- 計算問題は「対策すれば伸びる」。完答できる可能性がある。
- 論説問題は「対策しても完答が難しい」。未対策でも部分点は狙える可能性がある。
短期間なら、まずは伸びしろの大きい“計算問題”に絞るべきです。
✂️ 【戦略②】あえて捨てる!時間がない人の「割り切り勉強術」
二次試験は出題範囲がとにかく広い。
全部をやろうとしたら、3ヶ月ではまず間に合いません。
そこで必要なのが**「捨て分野を決めること」**。
以下は私が短期合格の為に考えた、効率的な取捨選択の基準です。
⚡ 電力管理の優先度(計算)
- ✅ 水力発電・施設管理:三種レベルでも対応可能。得点源。
- ✅ 変電・送電・配電:難易度は高いが頻出。典型問題だけ押さえる。
⚙️ 機械制御の優先度(計算)
- ✅ 自動制御:やや難しいが毎年出題され、問題もパターン化されている。最優先。
- ✅ 変圧器・誘導機:出題頻度が高く、比較的解きやすい。
- ❌ パワエレ・同期機:難易度が高いので捨て。
- ❌ 直流機:簡単だが、出題頻度が低いので捨て。
✔ 私が考える機械制御の優先順位
自動制御 → 変圧器 → 誘導機 →(捨て)同期機・直流機・パワエレ
※ただし、近年は誘導機の出題が減少し、同期機が増加傾向にあります。
📌 【戦略③】難問・奇問はスルー!典型問題の徹底攻略を
3ヶ月しかない中で、時間をかけて難問や奇問に挑むのは非効率です。
- 難問は出題頻度が低く、理解に時間がかかる。
- 出たとしても本番の緊張感の中ではまず解けません。
私は「完全攻略」の計算問題を全問解きましたが、明らかにクセのある奇問はすぐにわかります。
こういった問題はスルーして、繰り返し出る典型パターンに集中しましょう。
✔ やるべきこと
- 過去問の頻出問題を徹底的にマスター。
- 新制度の問題(H7~)を分野別で解いて、傾向をつかむ。
✍️ 【戦略④】記述力を磨け!公式解答で“書き方”を学ぶ
二次試験では、「問題が解ける」だけでは点が取れません。
採点者に伝わるように簡潔かつ正確に書く力=記述力が必要です。
😣 私が痛感したこと
- 解答を書くのに時間がかかりすぎる!
- 参考書の解説通りに書こうとすると記述量が多すぎる!
そこで活用したのが「公式解答」です。
- 公式解答は、最低限の記述量で得点を取るモデル。
- 採点基準に近いため、書き方の参考になる。
- 特に機械制御では、時間配分の調整のためにも記述量の目安が必須。
📖 【厳選】短期合格を狙うならこの2冊!私が頼った鉄板教材(おすすめ参考書・問題集)
電験二種の二次試験を3ヶ月で突破するには、無駄のない教材選びが何より重要です。
私も試行錯誤の末にたどり着いたのが、以下の2冊でした。
📘 電気書院「これだけシリーズ(計算編)」
「まず何から手をつければいいのか分からない…」という人にピッタリの一冊。
- ✅ 二次試験初学者向けに公式や基本事項から解説
→ 問題を解く為の基本的な考え方から解説していて、理解しやすい構成 - ✅ 三種レベルの計算〜実践的な問題まで収録
→ スムーズにレベルアップできる設計 - ✅ とにかくわかりやすい
→ “詰め込む”より“理解する”スタイルなので、タイパも良好
最初は令和5年度の二次試験に向けて計算特化で「戦術で覚える!」から始めましたが、令和6年度の試験に向けて基礎から学び直す為にこれだけシリーズを使用しました。
これだけシリーズをやり込むことでしっかり基礎が固まったと実感しました。
基本を体系的におさらいしながら、二次試験の計算の世界に慣れるにはこの一冊が最適です。
📕 オーム社「電験二種 完全攻略 二次試験対応」
合格を目指す上で、私が最も信頼を置いた問題集です。
- ✅ 平成7年〜30年の過去問を分野別に収録
→ 頻出テーマが見えてくる - ✅ 典型問題の“型”が身につく構成
→ 似たような問題の繰り返しで、頻出パターンを覚えられる - ✅ 近年の出題傾向にも通用する(体感)
→ 計算問題に関しては、完全攻略を極めれば充分戦えると感じました
特に時間が限られている人には、「完全攻略だけ極める」という選択肢は大アリです。
📚 他の参考書について(補助的に使うのはアリ)
なども解説が丁寧で、わかりやすいのは間違いありません。
ですが、これらは旧制度の問題が多く、最近では出題されにくい問題も含まれています。
そのため、
- メイン教材にはやや不向き
- でも「他の解説では理解できなかったときの補助」として使うのは◎
私も実際に使っていましたが、出題されにくい問題に時間をかけすぎて非効率だったと思いました。
🎓 自分に合ったやり方で進めよう!パターン別勉強法2選
電験二種の二次試験対策では、「どんな参考書を使うか」だけでなく、
「どう進めていくか」も重要なポイントです。
ここでは、私が実際に試してみて分かった2つの勉強スタイル別戦略をご紹介します👇
- 「これだけシリーズ」一本勝負
- 「完全攻略」メイン+「これだけ」で補完
🧱 【パターン①】基礎からじっくり派なら「これだけシリーズ」一本勝負
「とにかく基礎から丁寧に進めたい」
「まだ二次試験の問題を見てもサッパリ…」
という方は、これだけシリーズ1本で進めるのもアリです。
👤 こんな人におすすめ
- 電験三種からステップアップしてきたばかりの人
- 二次試験が初挑戦で不安な人
- 過去問よりもまずは基本を固めたい人
✅ この勉強法のポイント
- 基礎〜実践まで段階的に進められる
- 三種レベルの復習にもなるので土台が強くなる
- 収録されている過去問である程度実戦力もつく
⚠ 注意点
- 旧制度の問題や最近では出題されにくい分野も含まれている
→ 出題傾向の見極めと取捨選択が必要 - 少し効率は落ちるが、じっくり派には安心の内容
私も途中からこれだけシリーズを中心に進めました。
「計算問題が難しすぎて解けない」という状態でも、解説が丁寧なので理解しながら着実に進められました。
結果的に、最初の1回目で落ちても、2回目に向けて「完全攻略」にステップアップするための基礎作りとしては最適だと感じました。
🚀 【パターン②】短期集中派は「完全攻略」メイン+「これだけ」で補完がベスト
「3ヶ月しかない!とにかく効率重視でいきたい」
という方は、完全攻略をメインに据えつつ、わからない箇所だけこれだけシリーズで補う方法がベストです。
👤 こんな人におすすめ
- 一次試験の直後からすぐに二次対策を始めたい人
- 過去問ベースで出題傾向に沿って勉強したい人
- ある程度の基礎はできている人
✅ この勉強法のポイント
- 平成7年〜30年の新制度過去問のみを分野別に収録
→ 無駄がなく、出題傾向にマッチ - 頻出問題が繰り返し載っている
→ 典型問題の解法パターンを身につけられる - 令和の試験でも計算問題はこの1冊で合格点が狙える(体感)
⚠ 注意点
- 解説がややコンパクトで、初学者には難しい部分も
→ わからない部分はこれだけシリーズで補完
私は2回目の受験の際、1番やり込んだのが完全攻略でした。
完全攻略で過去問演習をひたすら回し、典型問題の解法パターンを叩き込んだことで、本番では計算問題はほぼ完答できました。
🔢 電験二種二次試験の計算問題 分野毎の特徴と難易度
計算問題の分野毎の特徴と体感難易度(計算量、解法の難しさ)を下記の記事にまとめています👇
本番ではできるだけ計算量が少なく簡単な問題を選択することが重要です。
参考にしてみてください。
🧮 二次試験の計算問題を攻略する4つのコツと本番でのテクニック
私が意識していた計算問題対策のコツと本番で計算問題を効率よく解くテクニックを下記の記事で紹介しています👇
こちらも参考にして、ぜひ計算問題を得点源にしてください!
✅ まとめ:3ヶ月で電験二種二次試験に合格するために必要なこと
この記事では、一次試験合格後からわずか3ヶ月で二次試験合格を目指すための戦略を、体験談をもとにご紹介しました。最後に重要なポイントをもう一度まとめておきます。
✍️ 3ヶ月で合格を目指すなら “戦略的な割り切り” が必要!
- 王道の勉強法では間に合わない。3ヶ月で受かるには戦略がすべて。
- 「計算問題に特化」「捨て分野を決める」など、時間と労力の集中が鍵。
- 論説対策はあくまで部分点狙いの“保険”。本命はパターンを押さえた計算問題!
🎯 限られた時間では “絞る” のが最強!
- 教材をあれこれ手を出さずに、これだけシリーズ+完全攻略の2冊に絞る。
- 使い方次第でどちらも合格レベルまで持っていける。
- 他の参考書は“補完”として活用し、迷わず進む!
🧩 あなたに合う勉強法を選ぼう!
- じっくり基礎派:これだけシリーズ一本勝負
- 効率重視派:完全攻略メイン+これだけシリーズで補完
- 自分のレベルや性格に合わせて「進め方」そのものを選ぶことが、合格への近道!
🔚 最後に
二次試験は正直、甘くはありません。
でも、やり方次第では3ヶ月でも“合格圏内”に入ることは可能だと思います。
一次試験に合格したその勢いを保ったまま、戦略的に割り切って全力でぶつかってみてください。
たとえ1回で受からなくても、次回に確実につながる経験になります。
あなたの挑戦、応援しています!
王道の勉強法はこちら👇
時間がある人や1回目で落ちてしまった場合は、こちらの勉強法がおすすめです。