資格関連 電験二種

【令和5年度】電験二種一次試験のリアル体験談|合格者が語る本番の様子とアドバイス

2025年5月9日

令和5年度電験二種一次試験の試験会場となった拓殖大学の外観写真

令和5年度、私は電験二種一次試験を受験し、まさかの一発合格を果たしました!

実はこの年、私の本命は「エネルギー管理士(電気)」の試験で、電験二種は“ワンチャン科目合格したらラッキー”くらいの軽い気持ちでのチャレンジ。
しかも、一次試験に関してはノー勉

当然、「全科目落ちるだろうな」と思っていたんですが……ふたを開けてみたらまさかの全科目合格。自分でもかなり驚きました。

この記事では、そんな私の電験二種一次試験当日の体験をリアルにお伝えします。
試験会場の雰囲気や、試験中に感じたこと、不安や手応えなど、これから受験される方の参考になればうれしいです!

この記事で分かること

  • 電験二種一次試験(令和5年度)のリアルな試験当日の流れ
  • 各科目ごとの実際の難易度や出題傾向の感想
  • 電験三種の知識だけでどこまで通用したかの体験談
  • ノー勉で4科目合格できた理由と試験中の本音・雰囲気
  • これから電験二種を受験する人への具体的なアドバイスと心構え

起床から会場まで

これまでに受験した電験三種エネルギー管理士(電気)、そして電験二種の二次試験(二回目)では、合格するために事前の試験会場の下見や持ち物の準備までしっかり行っていました。

でも、令和5年度の電験二種一次試験は、
正直なところ、ワンチャン科目合格できたらラッキーくらいの気持ちで受けに行ったので、事前の会場チェックもせず、参考書すら持たずに当日を迎えました。

朝は少し早めに起きて、電車に乗って試験会場へ向かったんですが、ここでアクシデント発生!
持病の潰瘍性大腸炎が悪化していて、電車の中で急な腹痛に襲われ、途中下車してトイレに駆け込むハメに(笑)
(約3週間前に受けたエネ管の本番では、ギリギリ悪化前だったので助かりました…あの時は本当に運がよかったです)

そんなこんなで何とか会場には到着。
参考書も持ってきていなかったので、試験前はスマホをいじってのんびり時間つぶし。
緊張感もまったくなし。「お腹が試験中に痛くならないといいな…」という心配だけが頭の片隅にありました(笑)

でも、“受かればラッキー”くらいの軽い気持ちだったので、精神的にはかなり楽でした。
ある意味、力を抜いて臨めたのが功を奏したのかもしれません。

【合格者が語る】試験当日の科目別リアルレポート

試験当日のリアルな様子を、各科目ごとに振り返っていきます。
問題の傾向や、実際に感じた難易度、試験中の心境など、受験生目線で正直にまとめました。
これから試験に挑戦する方の参考になれば嬉しいです!

📅 時間割

時限科目
第1時限目(9:15~10:45)理論
第2時限目(11:25~12:55)電力
第3時限目(14:15~15:45)機械
第4時限目(16:25~17:30)法規

なお、試験問題と解答は下記のリンクから確認できます。
https://www.shiken.or.jp/chief/second/qa/index.html

第1時限目【理論】(9:15~10:45)

試験は、いきなり最難関である理論からスタート!

まず最初の問1を見てみると……「え?なにこれ?」(笑)
おそらく電験三種の範囲には出てこない内容で、完全にお手上げ。とりあえずスルー。

続く問2も難しい。こっちも潔く後回しに。

やっと落ち着いて取り組めたのが問3(直流回路)
三種でしっかり押さえていた分野だったので、少し時間はかかったものの、なんとか完答できました。

**問4(正弦波交流回路)**も三種の知識でカバー可能。ここも手応えありで完答!

**問5(過渡現象)**はちょっと微妙なライン。
三種と二種の間くらいの難易度に感じましたが、自己採点では6点/10点。まぁ、悪くない。

続いての問6(電界中の電子の運動)
これも三種ではなかなか手こずるテーマ。感覚で解いた部分もありましたが、まさかの8点/10点!カンが冴えました(笑)

選択問題では**問7(MOSFETを用いた回路)**をチョイス。
初見で焦りつつも、意外と手が動いてこちらも8点/10点。

最後に温存しておいた問1と問2に戻ってみたものの……やっぱり厳しい。
どちらも手応えなしで、自己採点はそれぞれ3点/15点。

計算問題が多かったこともあり、時間はギリギリまでかかりました。
それでも、トータルの自己採点は**58点/90点(約64%)**と、思っていたよりは悪くない結果でした。

ちなみに余談ですが、試験中、後ろの席の人がずっと「わっかんねー!」って唸ってたんですよね(笑)
いや、そこまで難しくないだろ……って思いながらも、**「おいおい、共振してんのか」**って頭の中でツッコミ入れてました。
試験中に笑いそうになったのを堪えるのに必死でした(笑)

第2時限目【電力】(11:25~12:55)

次は電力

この科目、電験三種では計算問題もけっこう出るんですが、二種一次ではほぼ知識問題オンリー
計算の手を動かす場面が少ないので、サクサク進められてしまい……なんと20~30分で解き終わってしまいました

さすがに見直しはしたものの、時間が余りすぎてしまったので、退室可能時間になった瞬間にさっさと退室
午前中の最後の科目ということで、次の科目まで暇だなくらいのノリでした(笑)

問題の内容はというと、三種の知識で解けるものもあれば、完全に初見の内容もちらほら
「え?こんなの三種でやったっけ?」と首をかしげる問題もありましたが、早く終わったので意外と余裕?って感じでした。

で、肝心の自己採点は55点/90点(約61%)
ギリギリ合格ラインといったところで、4科目中もっとも低い得点となりました。

電力って1番簡単なイメージがありますが、令和5年度は電力が難しい年だったようです。

第3時限目【機械】(14:15~15:45)

昼休みを挟んで、午後の部は機械からスタートです。

「機械」といえば、どうしても計算問題のイメージが強かったんですが……
実際に解いてみると、ほぼ知識問題オンリー
「えっ、これで終わり?」ってくらい計算要素がなくて、ちょっと拍子抜けしました。

いや正直、計算問題のない機械はつまんない(笑)
もうちょっと頭を使わせてくれても良かったんじゃ……なんて思いながら問題を解き進めていきました。

内容的にはサクサク進められて、20〜30分ほどで終了
見直ししても特に引っかかるところがなかったので、退室可能時間になった瞬間に即・退室。午後も軽快にスタートできました。

出題内容については、電験三種の知識で解ける問題が中心だった印象。
加えて、問2の「回生エネルギー」に関する問題や、問6の「照明の色温度」についての問題は、その年に勉強していたエネ管の知識がそのまま役立ちました!

そして気になる自己採点は――
なんと79点/90点(約87%)これはもう予想以上の出来!

なんとこの点数、令和4年上期に受けた電験三種の機械(自己採点60点)よりも高得点でした。
まさか二種の方が楽に感じるとは思っていませんでしたが……これは正直ラッキーでした(笑)

第4時限目【法規】(16:25~17:30)

そしていよいよラスト、法規の時間です。

この科目、暗記中心なのもあって、正直「もう忘れてるだろうな…」と思ってましたが、意外と覚えてました!(人間の記憶ってすごい)

たぶんこれは、マークシート方式ってのも大きかったですね。
「なんとなく覚えてる」レベルでも、選択肢を見れば答えられる問題が多く、そこまで苦労せず進められました。

ちなみに電験三種では計算問題が出ますが、二種一次の法規は完全に暗記だけ
電力・機械と同様にあっさり終わってしまい、20〜30分ほどで全問解き終えました

残り時間はヒマすぎて、問題用紙の余白にお絵描きして時間つぶし(笑)
(ちなみに私、美術は「2」でした。絵心には期待しないでください...)

気になる自己採点は、70点/90点(約77%)
思ってたよりずっと取れていて、自分でもちょっとびっくりしました。

試験結果(自己採点)

令和5年度の電験二種一次試験について、公式解答と照らし合わせて自己採点した結果をまとめました。

自己採点(総合得点)

科目得点正答率判定(合格基準)
理論58/90点64%◎ 合格(60%以上)
電力55/90点61%◎ 合格(60%以上)
機械79/90点87%◎ 合格(60%以上)
法規70/90点77%◎ 合格(60%以上)

各科目の設問別 得点内訳

⚡ 理論

  • 問1:3/15点
  • 問2:3/15点
  • 問3:15/15点
  • 問4:15/15点
  • 問5:6/10点
  • 問6:8/10点
  • 問7:8/10点

🔌 電力

  • 問1:3/15点
  • 問2:6/15点
  • 問3:12/15点
  • 問4:12/15点
  • 問5:8/10点
  • 問6:10/10点
  • 問7:6/10点

⚙️ 機械

  • 問1:15/15点
  • 問2:12/15点
  • 問3:15/15点
  • 問4:15/15点
  • 問5:8/10点
  • 問6:8/10点
  • 問8:6/10点

📜 法規

  • 問1:15/15点
  • 問2:15/15点
  • 問3:12/15点
  • 問4:6/15点
  • 問5:8/10点
  • 問6:6/10点
  • 問7:8/10点

各科目の合格率

令和5年度の電験二種一次試験の合格率は24.5%。各科目の合格率は以下の通りでした👇
こうして見ると、令和5年度は「機械」と「法規」が比較的易しく、「理論」と「電力」がやや難しかった年だったことが分かります。

振り返ってみると、まさに私自身の試験結果ともピッタリ一致していますね。

科目合格率
理論33.5%
電力38.0%
機械72.0%
法規89.9%

所感|電験二種一次試験を受けて感じたリアルな本音

電験二種一次試験をノー勉で受験してみて感じたことは以下の3つです👇

  • 体感難易度は電験三種+α
  • 緊張感はゼロ
  • 4科目一発合格は微妙な気持ち

体感難易度は「電験三種+α」の印象。思ったより壁は高くなかった

正直、今回の電験二種一次試験は完全ノー勉で挑みました。
前日まで過去問すら見ずに臨んだので、「何問あるのか」すら把握せずに受験。
それでもまさかの4科目一発合格という結果に自分でも驚きました。

体感としては、「二種の一次試験って、三種とそんなに変わらないな」というのが率直な感想です。
そう感じた理由は主にこの3つ👇

  • 出題内容は“電験三種+α”レベル
    三種の知識でそのまま解ける問題も多く、感覚としては「三種で8割取れるなら、二種一次でも6割は狙える」印象でした。
  • 理論以外は知識問題中心で、時間にも余裕あり
    計算が苦手な人でも点を取りやすく、ある意味、三種よりラクに感じるかもしれません。
  • 理論だけは別格に難しい
    やはり理論だけは“二種ならでは”の出題が多く、完全にお手上げの問題もいくつかありました。

また、先ほど紹介した通り、令和5年度の電験二種一次試験の**全体合格率は24.5%**でしたが、各科目ごとの合格率は電験三種と比べてかなり高めでした。

電験二種を受ける方の多くは、すでに電験三種を取得しているケースが多いと思います。
そのため、電験三種の知識がしっかり身についていれば、一次試験の合格は決して難しくないというのが私の実感です。

緊張ゼロ!リラックス受験が意外と良かった?

今回の受験は完全に「ワンチャン科目合格狙い」だったので、緊張感はほぼゼロ
エネ管や三種のような、あの試験独特のピリピリした空気感は一切感じませんでした。

理論こそ計算問題で多少頭を使いましたが、他の科目は知識問題中心だったこともあり、試験中も終始リラックス。
焦る場面もなく、時間的余裕もたっぷりありました。

もしかすると、この“いい意味での気楽さ”が合格の要因だったのかもしれません。
「絶対受かるぞ!」と肩に力を入れすぎるより、自然体で臨んだ方が本来の力を発揮できるのかもしれませんね。

嬉しいけど…4科目一発合格のちょっと複雑な気持ち

今回は「1〜2科目受かってたらラッキー」くらいの軽い気持ちで受けたんですが……
ふたを開けてみたら、まさかの4科目合格
2次試験への扉が開かれてしまいました(笑)

理論と電力は自己採点でギリギリラインでしたが、合格は合格。
本来なら大喜びすべきところなんですが――ちょっと複雑な気持ちもありました。

というのも、電験二種は一次試験合格から3ヵ月後に二次試験があるんです。
この短期間で二次に受かるのは相当ハードルが高く、戦略としては**「一次を3科目合格にして翌年残り1科目+じっくり二次対策」**というのが“王道”なんですよね。

二次試験の受験資格は一次試験に合格した年と翌年の2回なので、2回チャンスあるうちの1回を捨ててしまうことになるので、
「一発合格はうれしい…けど困ったな」っていう、なんとも絶妙にモヤっとした感情でした(笑)

ちなみにこの年(令和5年度)の二次試験は、約2ヵ月対策したものの全く解けずに不合格
ただ、翌年不合格だと一次試験からやり直しになる為、1年間じっくり勉強し、翌年(令和6年度)に無事二次試験に合格することができました。

令和5年度と令和6年度の二次試験の本番の様子を下記の記事でまとめています👇
緊張感の違いや1年間の勉強の成果が分かるので、ぜひ比較してみてください!

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まとめ|“電験三種合格者”なら二種一次はチャンスあり!

今回、完全ノー勉で受けた電験二種一次試験でしたが、電験三種の知識だけで4科目一発合格できたのは大きな収穫でした。

実際に受けてみて感じたのは、

  • 電験二種一次は、三種の延長線上にある試験
  • 理論以外は知識問題が中心で、時間的にも余裕あり
  • 理論だけは難しいが、それ以外の科目は三種の応用で対応可能

ということ。逆に言えば、三種レベルの理解がしっかりしていれば、特別な対策なしでも十分合格の可能性はあると感じました。

これから受ける人へアドバイス|一次試験を「勢い」で突破するのもアリ

これから電験二種を目指す方に、僕から伝えたいアドバイスは以下の3点です。

まずは「電験三種の基礎」をしっかり固める

二種一次は“+α”の知識が求められますが、ベースとなるのは三種の内容。
三種で8割取れる実力があれば、二種一次も手が届く範囲です。

理論だけは対策を厚めに

4科目の中で最も難易度が高いのが理論。
時間的にもギリギリなので、理論だけはしっかり問題慣れしておくと安です。

本気でなくても、受けて損なし

受験料はかかってしまいますが、「ワンチャン科目合格狙い」で受けてみるのも全然アリ
たとえ1〜2科目しか合格しなくても、翌年以降の負担がグッと減ります。
気軽な気持ちで受けた試験が、思わぬ結果につながることもありますよ!

おわりに

今回の僕の体験が、これから電験二種を受けようと思っている方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。
電験は長期戦になりがちですが、**「勢い」と「継続」**の両輪があれば、必ず突破できます。

次はあなたの番です。応援しています!

  • この記事を書いた人
オシロスコープの正弦波波形

Noji

勉強が苦手だった自分が難関資格に合格できた勉強方法やモチベーションを維持した方法を自身の体験談に基づき発信します。 保有資格:電験二種、他

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【独学一発合格】エネルギー管理士に合格するために実際に取り組んだ勉強法・得点分析・参考書・演習ノートの使い方を全公開。電験三種の知識を活かしつつ効率的に学習したリアルな体験談です。

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