電験二種二次試験の論説問題は記述式であり、また過去問の類題も少ないです。そのため、完璧な解答を作成するのはかなり大変です。さらに、論説問題では知識量がものを言うため、もし知らない問題が出題されたら解答できません。重要なのは、いかに部分点を取るかです。
合格者の体験談を見てみると、自己採点では合格点に届いていなかったのに合格していた!という人をけっこう見かけます。このことから部分点は思ったよりもある、と考えられます。
そこで、私は電験二種に合格した経験をもとに、少しでも部分点を取るためのコツを紹介します。
私自身もこれらの方法を実践したことで、本番では自信を持って解答することができました。
これから紹介する方法が、みなさんの試験対策に少しでも役立てば嬉しいです!
目次
✍️ 合格者が実践した部分点を取るための勉強法
ここでは私が実践して効果のあった部分点を取る為の勉強法を2つ紹介します。
- 原理や仕組みを理解する
- 解答の丸暗記でなく、知識量を増やす
💡電力系統の「原理」や「仕組み」をしっかり理解しよう
二次試験の論説問題では、参考書に載っていないような問題が出題されることも珍しくありません。
つまり、ただの暗記だけでは太刀打ちできない場面もあるということです。
そんなときに頼りになるのが、「原理の理解」や「仕組みの把握」。
電力系統についてしっかりと理解していれば、たとえ見たことのない問題でも、考察を交えた解答ができる可能性があります。
✅ ポイント
- 「なぜそうなるのか?」という仕組みや流れを押さえておく
- 用語の意味を、表面的ではなく深く理解する
- 普段の勉強から「もしこうだったらどうなる?」と自分で考える癖をつけておく
しっかりとした理解があると、知識の引き出しが増えて、初見の問題にも対応しやすくなります。
部分点狙いにおいても、「それっぽいことを自信をもって書ける」ことがとても大切です!
✏️ 解答パターンの丸暗記よりも「知識量アップ」がカギ!
論説問題は、過去問の焼き直しが少ないのが特徴です。
参考書と似たような問題が出れば楽ですが、実際の試験では出題の角度や表現が変わっていることがほとんど。
一方で、計算問題は過去問と似たパターンが多く、パターン暗記で対応しやすいですが、論説問題はそうはいきません。問われ方が違えば、解答パターンも変わる=丸暗記では限界があります。
✅ 論説問題で対応力を上げるためのポイント
- 過去問を一問一答で丸暗記しない
- 出題のされ方が違っても対応できるように、知識の幅を広げておく
- 各分野の特徴や仕組みなど、本質的な理解を意識して学習する
- 「どんな聞かれ方でも自分の知識で戦える状態」を目指す
知識量が多ければ、本番で「これなら書ける!」と思える問題に出会える確率がグッと上がります。
そしてそれが、部分点を拾えるかどうかの差にもつながりますよ!
🎯 本番で部分点を最大限に取るコツ
ここでは本番で部分点を最大限に取るコツを3つ紹介します。
私自身もこの方法で初見問題にも自信を持って解答できました。
- 理解度をアピールする
- キーワードを書く
- 採点者に伝わる表現を意識する
🧠 関連知識を使って「理解度」をアピールしよう!
二次試験の論説問題は、知っている内容が出れば解答しやすいですが、知らないテーマが出たときが勝負の分かれ目。
でも、白紙のままでは確実に0点になってしまいます。
そんなときこそ、「関連知識」がカギになります!
✅ 知らない問題でも部分点を狙うポイント
- 完全な答えが分からなくても、関連する知識をフル活用して書いてみる
- 自分の言葉で「考察」することで、理解度をアピールできる
- 解答がズレていたとしても、間違ったことを書いていなければOK
- 白紙ではなく「何かしら書く」ことが、部分点獲得の第一歩
的外れでも「関連知識」で間違っていなければ、部分点がもらえる可能性は十分にあります!
🔍 採点者の視点を想像してみる
- 正解に近い内容
- 問題と関連性のあるキーワード
- 明らかな誤りがない知識
が含まれていれば、「完全な正解ではないが、理解はしていそう」と判断して部分点をくれる可能性があります
実際の採点では、知識の正確さや理解の深さを見ている場合も多いです。
問われている内容と少しズレていても、関連性のある正しい内容を書けていれば、加点のチャンスは十分あります。
📌 例えばこんな場合:
問題:同期発電機の電圧調整法を説明せよ。
→ 正答の趣旨:励磁電流の調整によって端子電圧が変化する、など。
受験者の解答例(的外れ気味):
「負荷変動によって出力電圧が変動するので、電圧を一定に保つように制御が必要である。」
→ この答え、質問には直接答えていない(電圧調整“法”について言及していない)が、
**“電圧が変動する・一定に保つ必要がある”**という前提は理解できているので、部分点は十分あり得ます。
私が受験した令和6年度の二次試験の電力管理では、「事故時運転継続の必要性」について述べる問題が出題されました。
まったく初見で、正直なところ「これは何を書けばいいんだろう…」と戸惑いました。でも、事故が発生したときの電力系統への影響についての知識は持っていたので、それを頼りに下記の様に自分なりに考えて書いてみました👇
問題で問われていたのは「FRT(事故時運転継続)要件の必要性」でしたが、私は「事故時の周波数低下による影響」について解答していて、正直ズレた内容だったと思います。ただ、間違ったことは書いていないので、おそらく部分点はもらえたのではないかと感じています。
このように、本番で知らない問題が出ても、自分の持っている知識をフル活用して、何とか解答を埋めることが大切だと思います。
✅ 部分点をもらえるためのポイント
- 完全に的外れな話題(例:別の設備や分野の話)に逸れないこと
- 明らかな誤りを書かないこと(例:仕組みを逆に書くなど)
- 問題に少しでも関連しそうなキーワードを入れること
💡対策としてやるべきこと
- 問題の趣旨が分からなくても、知っている関連知識を落ち着いて書く
- わからない問題でも、「関連キーワードだけでも書いて埋める」を意識する
- 的外れを恐れて空欄にしない!
的外れかも…と思っても、とにかく書いてみる!それが合否を分ける1点になるかもしれません。
「空欄は0点、書けばチャンスあり」と思って、怖がらずに挑戦してください!
📝 キーワードだけでも書こう!白紙より断然マシ!
近年の二次試験では「100文字以内で述べよ」といった文字数制限のある論述問題がよく出題されています。
ですが、解答を完璧に覚えていないと、文章としてしっかり書くのは難しいですよね。
「文字数が埋まらない…」
「文章にできない…」
そんなときでも、あきらめるのはもったいない!
✅ こんなふうに対応してみよう!
- 知っているキーワードだけでもとにかく書く!
→ 白紙は確実に0点ですが、何か書けば部分点のチャンスがあります。 - 文章にできない場合は箇条書きでもOK!
→ 採点者に知識があることが伝われば、加点される可能性あり。 - 完璧じゃなくても、内容が正しければ評価される
→ 書くことが大事。伝われば点になるかもしれません。
試験中は焦ってしまいがちですが、「少しでも知ってることを残す」という意識が大切です。
キーワードや断片的な知識でも、しっかりまとめれば部分点につながる可能性大!
あきらめず、最後まで粘り強く書いてみましょう✍️
🗣 正確さより「伝わるかどうか」が大事!
参考書に載っている模範解答って、やたら難しい言い回しや専門用語が多くて、正直そのまま覚えるのは大変ですよね。
本番で完璧に再現できれば問題ないですが、無理に難しい表現を使って伝わらないと、もったいない!
✅ ポイントは「採点者に伝わるかどうか」
- 難しい言葉より、自分の言葉でわかりやすく!
→ 正確な用語が出てこなくても、意味が伝わればOK。 - 「俺は理解してるぞ!」という気持ちで書く!
→ 採点者は“理解できているか”を見ています。 - 変に格好つけず、シンプルに伝える方が◎
→ 内容が正しければ、表現が多少ラフでも点がもらえる可能性あり。
論説問題は国語の試験じゃないので、難しい表現よりも「伝える力」の方が大切です。
自分の理解を、自分の言葉でしっかりアピールしましょう💪
✅まとめ:部分点を最大限に取り、合格を勝ち取ろう
この記事では、電験二種二次試験の論説問題で部分点を最大限に取るためのコツをいくつか紹介しました。論説問題は過去問の類題が少なく、解答パターンを覚えるだけでは対応しきれないことが多いです。そのため、知識量を増やすことや理解を深めることが非常に重要です。
試験本番では、完璧な解答ができなくても、知っていることを活用して考察を加えることで、部分点を取ることができます。少しでも思いつく知識を活用して、自分の理解度をアピールすることがポイントです。また、難しい言葉や表現にこだわらず、自分の言葉で伝わるように書くことも大切です。
最終的には、暗記だけでなく知識の幅を広げ、理解を深めておくことが、論説問題を解くうえでの大きな武器になります。試験に向けて、焦らずじっくり準備を進めていきましょう。少しでもこの記事がみなさんの参考になれば嬉しいです!